キャンプ場検索・予約アプリ

アプリならもっと簡単に

十和田湖乙女の像とは 高村光太郎最後の作品の魅力とアクセス完全ガイド

青く澄んだ十和田湖の湖畔に、静かに向かい合って立つ2体のブロンズ像——それが「乙女の像」です。詩人・彫刻家として知られる高村光太郎の生涯最後の作品として、昭和28年に建立されました。歴史的背景や込められた想い、紅葉シーズンの絶景、アクセス方法まで、乙女の像の魅力をまるごとご紹介します。

十和田湖のシンボル「乙女の像」とは

出典;PIXTA

「乙女の像」は、青森県十和田市奥瀬字十和田湖畔休屋にある、十和田湖のほとりに立つブロンズ像です。御前ヶ浜のいちばん奥まった場所に、高村光太郎作の一対のブロンズ裸婦像「乙女の像」があります。湖面や原生林と調和した佇まいは季節ごとに表情を変え、訪れる旅人を魅了し続けています。

御前ヶ浜に立つ2体のブロンズ像

乙女の像が立つ御前ヶ浜は、十和田湖南西岸の休屋エリアにある小さな砂浜です。高さ約2.1mの2人の裸婦像が向かい合い、静かに手を重ねる姿が印象的です。湖を背景に写真が撮れるスポットとして人気で、正面だけでなく横や背後からも異なる表情を楽しめます。

御前ケ浜は、静かな湖の眺望、美しい砂浜と湖畔の自然林、十和田神社など十和田湖の自然を手軽に探勝できるコースで、探勝路入り口からは車も自転車も乗り入れ禁止の静かなウオーキングエリアとなっています。休屋の観光船乗り場や土産物店からも近く、十和田湖観光の起点として立ち寄りやすい立地です。

国立公園指定15周年を記念して建立

昭和28年秋、国立公園指定15周年記念事業として、十和田湖や奥入瀬を広く世に紹介し、国立公園指定に功績のあった、文人大町桂月、当時の青森県知事武田千代三郎、地元村長の小笠原耕一の三氏をたたえて建立されました。以来70年以上にわたり、十和田湖を訪れる人々を迎え続けています。

スポット・施設名 乙女の像
住所 青森県十和田市奥瀬十和田湖畔休屋486
営業時間 見学自由(24時間)
アクセス JR八戸駅よりJRバス東北「おいらせ号(十和田湖(休屋)行き)」で約2時間15分、「十和田湖(休屋)」下車徒歩約15分/東北自動車道 十和田ICより約50分
駐車場 なし ※国立公園利用者向けの駐車場が徒歩8〜10分の場所に640台有り(有料)
料金 無料
URL https://towadako.or.jp/rekishi-densetsu/otomenozou/

高村光太郎が手がけた最後の作品としての物語

出典;PIXTA

乙女の像を語る上で欠かせないのが、制作者・高村光太郎(1883〜1956年)の存在です。彫刻家・詩人の両面を持ち、代表詩集『智恵子抄』でも知られる近代日本を代表する芸術家。乙女の像は彼が晩年に手がけた集大成の作品として、今もなお深い感動を与え続けています。

彫刻家・詩人 高村光太郎の晩年の依頼

当時、光太郎は岩手県太田村の山荘で過ごしていましたが、制作のため東京へ戻り、中野にある友人、中西利雄(画家)のアトリエで取り組みました。戦後の深い内省を経た晩年、70歳を目前にしての大仕事でした。

湖畔の像の制作を依頼された当時は乗り気でなかったそうですが、実際に十和田湖を訪れた際に、その景観に心を動かされ制作意欲をかき立てられたと云われています。そして高村光太郎は乙女の像が完成した3年後の昭和31年に肺結核で亡くなっており、乙女の像はまさに彼の遺作となったのです。

モデルは妻・智恵子? 込められた愛の物語

高さ2.1mの2人の裸婦が左手を合わせ向かい合っており、モデルは光太郎の愛妻で詩集「智恵子抄」で知られる智恵子夫人とされ、台座には夫人の故郷である福島産の黒御影石が利用されています。洋画家としても才能を持った智恵子は精神を病み昭和13年に亡くなり、その悲しみと愛情は乙女の像にも投影されているといわれます。

制作中、像の顔は白布で覆われ、だれにも見せることはありませんでした。完成後、「あれは智恵子夫人の顔」といわれるようになりましたが、それを確かめた横山に対し「智恵子だという人があってもいいし、そうでないという人があってもいい。見る人が決めればいい」と光太郎は答えています。鑑賞者それぞれが自分なりの意味を見出せる奥深さも、この像の魅力です。

顕彰された大町桂月ら三氏の功績

乙女の像は、十和田開発に功労のあった、文人・大町桂月と、当時の青森県知事の武田千代三郎、地元村長の小笠原耕一の三人の功績を称え、国立指定公園15周年を記念して青森県が建設したもので、傍らには「十和田湖畔の裸像に与う」という詩を刻んだ石碑があります。十和田湖の観光文化を築いた先人たちへの敬意が込められた場所なのです。

乙女の像の見どころと楽しみ方

出典;PIXTA

実際に訪れたら、ただ正面から眺めるだけでなく、さまざまな角度や視点から像を楽しんでみましょう。湖畔の遊歩道や季節の自然とあわせて観賞することで、乙女の像の魅力がより深く体感できます。

向かい合う2体の像に込められたモチーフ

乙女の像の最大の特徴は、2体の女性が向かい合う構図です。光太郎は「湖水に写った自分の像を見ているうちに、同じものが向かい合い、見合うなかで深まっていくものがあることを感じた。それで同じものをわざと向かい合わせた」「二体の背の線を伸ばした三角形が″無限″を表す」「彫刻は空間を見る。二体の間にできるスキ間に面白味がある」とモチーフを語っています。

正面のほか、横や背後から眺めると体のラインや表情がまったく異なって見えます。光の当たり方や時間帯によっても印象が変わるため、朝の柔らかな光の中や夕暮れ時に訪れるのもおすすめ。じっくり時間をかけて360度から鑑賞することで、高村の彫刻技術の精緻さを実感できます。

湖畔の遊歩道と紅葉シーズンの絶景

乙女の像周辺には湖畔に沿った遊歩道が整備されており、散策しながら十和田湖の自然を楽しめます。特に10月中旬から11月上旬にかけての紅葉シーズンは、周囲のブナやカエデが鮮やかに色づき、湖面に映る紅葉と像が織りなす景観は格別の美しさです。

紅葉時期は混雑するため、平日の午前中や夕方がねらい目。空気が澄んだ日には湖面が鏡のように山々を映し、幻想的な雰囲気に包まれます。乙女の像と紅葉の組み合わせは、多くの旅行者がカメラに収めたい絶景です。

遊覧船から眺める乙女の像

休屋エリアでは遊覧船が発着しており、遊覧や移動に利用するのもおすすめで、十和田湖の中から眺める、日本庭園のような島々や外形の山々も趣があります。陸地からとは異なる角度で像の全体像を水上から楽しめるのが魅力。季節運航のため、事前に運航スケジュールを確認してから訪れると安心です。

乙女の像へのアクセスと駐車場情報

出典;PIXTA

乙女の像は青森県十和田市の十和田湖休屋エリアにあります。車でのアクセスが一般的ですが、青森・八戸方面からの路線バスも運行されており、マイカーがなくても訪れることができます。

車でのアクセスと休屋駐車場からの徒歩ルート

車の場合は東北自動車道 十和田ICより約50分が目安です。乙女の像自体には駐車場はなく、国立公園利用者向けの駐車場が徒歩8〜10分のところに640台有り(有料)となっています。そこから土産物店や十和田神社方面への遊歩道を歩いてアクセスします。

紅葉の最盛期や大型連休は駐車場が混雑することがあります。早めの時間帯に到着するか、近隣の複数駐車場を把握しておくと安心です。駐車場の料金や台数は変更される場合があるため、お出かけ前に十和田市や観光協会の公式情報を確認しましょう。

JRバス「おいらせ号」でのアクセス

公共交通機関を利用する場合は、JRバス東北が運行する「おいらせ号」が便利です。JR八戸駅よりJRバス東北「おいらせ号(十和田湖(休屋)行き)」で約2時間15分、「十和田湖(休屋)」下車、徒歩で約15分です。季節・時期により運行ダイヤが変わるため、事前確認をおすすめします。

十和田湖を満喫する周辺スポットと自然体験

出典;PIXTA

乙女の像を訪れたなら、ぜひ周辺の観光スポットや自然体験もあわせて楽しみましょう。十和田湖エリアには歴史ある神社や日本屈指の渓流、豊かなアウトドアフィールドが揃っており、何度でも訪れたくなる魅力にあふれています。

徒歩数分の十和田神社でパワースポット巡り

乙女の像の裏側からは大木のはえる林内を通って十和田神社へ向かうことができ、この林は十和田湖畔の林の様子をよく残した落葉広葉樹の自然林で、多くの野鳥のすみかとなっています。縁結びや開運のご利益があるとして多くの参拝者が訪れる古社で、乙女の像とあわせてぜひ立ち寄りたいスポットです。

奥入瀬渓流の散策とネイチャー体験

十和田湖の流れ出口から始まる奥入瀬渓流は、日本を代表する渓流景観です。苔むした岩、白い飛沫を上げる滝、瑞々しいブナ林が続く遊歩道は、ハイキングや自然観察に最適。休屋から奥入瀬渓流の入口・子ノ口までは数キロで、観光船や車・バスを組み合わせて効率よく回れます。

ガイドと歩くネイチャーウォークや、季節の植物・野鳥を観察するエコツアーも各種催されています。新緑の5〜6月と紅葉の10月は美しさのピークで、渓流の音と自然の色彩に包まれた時間は格別。カメラや双眼鏡を持参してゆっくり散策するのがおすすめです。

十和田湖畔でのキャンプ・アウトドアの楽しみ方

十和田湖周辺にはキャンプ場も点在しており、乙女の像の観光と組み合わせたアウトドア旅が楽しめます。湖畔サイトから湖面を眺める朝、焚き火を囲む夜は、日常から離れた贅沢な体験です。カヌーや釣りといったウォーターアクティビティを楽しめる施設もあり、ファミリーから大人のグループまで幅広く対応しています。

なっぷでは十和田湖・奥入瀬エリアのキャンプ場を検索・予約できます。乙女の像や十和田神社の観光とあわせて1泊2日・2泊3日の旅を計画すると、十和田湖の大自然をより深く満喫できます。紅葉シーズンや夏休みは予約が埋まりやすいので、早めのご予約をおすすめします。

さいごに

出典;PIXTA

「乙女の像」は、高村光太郎が生涯最後に全力を注いだブロンズ像であり、十和田湖という比類なき自然の中に静かに溶け込んでいます。建立の歴史や込められた想いを知ってから像と向き合うと、その表情がより深く心に響くはずです。

車でも路線バスでもアクセスしやすく、十和田神社や奥入瀬渓流と組み合わせた観光ルートは充実度抜群。紅葉の季節はとりわけ美しく、像と色づく森と湖面が一体となる絶景は一生の記憶に刻まれることでしょう。ぜひこの記事を参考に、十和田湖・乙女の像への旅を計画してみてください。

この記事の修正依頼を送る

※情報は記事掲載時点のものです。施設によって営業時間の変更や休業などの可能性があります。おでかけの際には公式HP等で事前にご確認ください。
※本記事は、ライティング補助や誤字チェックなどでAIを利用しています。最終的な確認は編集部で行なっていますが、万が一情報に誤りがあった場合はこちらからお問い合わせでください。

この記事のキーワード

関連記事

秩父ジップラインの魅力を徹底解説!荒川渓谷で味わう絶景アクティビティ体験
秩父のジップラインが、アウトドア好きの間で注目を集めています。荒川渓谷の大自然を空中から一望できる爽快感は、ほかのアクティビティではなかなか味わえないもの。都心からの...
青森のいちご狩りスポットのおすすめ4選!安くて人気の食べ放題なども紹介
青森といえば雪国のイメージが強いですが、実は温泉熱や暖房設備を利用した先進的ないちご栽培が盛んで、冬から春にかけて美味しいいちご狩りが楽しめるスポットがたくさんありま...
秩父ジビエが味わえる名店5選と楽しみ方ガイド猪鹿肉グルメ
秩父エリアは、豊かな山々に囲まれた自然環境を背景に、猪肉・鹿肉などのジビエ料理が根付いた食文化の宝庫です。近年は獣害対策から生まれた地産地消の取り組みも注目されていま...
東北のおすすめ屋外・屋内プール11選!定番人気から穴場のスポットまで紹介
夏の暑さを吹き飛ばしたり、一年中プールを楽しみたいなら、東北地方には魅力的なプール施設がたくさんあります!福島の常磐ハワイアンセンターから始まった東北のプール文化は、...
青森のキャンプ場のおすすめ10選!定番人気から穴場まで紹介
青森県は、世界遺産・白神山地や十和田湖、奥入瀬渓流など手つかずの自然が広がるアウトドアの聖地です。雄大な山々や深い森、透明度の高い湖や清流など、四季折々に表情を変える...
magオーバーレイ