東海
© R.project Inc.
2026/09/25
アウトドアベース京都のショップに、新しい棚をしつらえました。名前は「管理人てっぺいが選ぶ最高の逸品」。
ここに並ぶのは、テントやシュラフのように「必ず要る道具」ではありません。なくても困らない。けれど、一度手にすると、もう戻れない。 使うほどに手に馴染み、傷や色の変化まで含めて愛おしくなる——そんな道具だけを選びました。
今回並んだ5つの逸品に、僕はひとつの共通点を見ています。どれも、日本の手仕事から生まれ、使う人の手のなかで育っていく道具だということ。同じものは二つとない。だから、あなたのキャンプの夜も、あなただけのものになる。
能登半島・能登町。創業明治41年、115年以上の歳月をかけて、能登の農と漁の道具を直し続けてきた野鍛冶の工房が、その技のすべてを注いだ一本です。
研師さんの言葉が忘れられません。「刃先では魚が捌けるように、刃の根元では薪が割れるように」——一本の刃に、二つの異なる仕事を宿らせている。焚き火の横で魚を捌き、そのまま薪を割る。刃を研ぎ直せば、また何年も使える。ポチスパという刃研ぎ宅配サービスまで用意されているのは、「使い捨てない」という覚悟の表れでしょう。
革の鞘から抜いた瞬間の、あの重量がたまらないんですよね。
真鍮のカップには、塗装では決して出せない色が宿っています。
手がけているのは高岡銅器の金属着色工房「momentum factory Orii」。銅や真鍮がもつ腐食性を味方につけ、薬品や炎をコントロールして色を発色させる、魔法のような伝統技術です。糠を塗って焼く「糠焼き」——土と炎と金属だけが生み出す、柔和で、少し翳りのある表情。
焚き火の灯りにかざせば、昼とは違う顔を見せる。使うほどに色が深くなるから、三年後のこのカップは、今のものではありません。
ソロ用のクッカーでありながら、99.9%の純銅。293gという、効率だけを追うならあり得ない選択です。
でも、手にした瞬間に分かります。これは軽さのための道具じゃない。銅の熱伝導の良さが、弱い焚き火の火をすっと受け止め、湯を力強く、そして早く沸かしてくれる。 朝いちばん、冷えた指をカップに添えて湯を待つ時間。あるいは夜、焚き火を眺めながら湯を注いでコーヒーやお茶を淹れるひととき。カップ麺のための湯を沸かすだけの数分が、この銅のクッカーだと、なぜか特別な時間になる。
「効率だけなら他に選択肢はいくらでもある。でも、なぜか欲しくなる」——そう言わしめるのは、素材と正面から向き合った職人の矜持でしょう。
使うほどに色が変わり、傷が増えていく。その過程そのものが楽しいクッカーです。
ここからは、京都の手仕事から。
京都クラシックは「伝統工芸の技術をキャンプギアへ」というコンセプトで立ち上がったブランド。京のものづくりをベースに、焚き火台やランタンシェードを生み出しています。
なかでもYATARA(ヤタラ)は、竹細工の技法のひとつ「やたら編み」から名づけられた、竹編みのランタンシェード。規則性のない、一本一本が自分の意志を持ったような編み目——だから同じものは二つとありません。灯を入れると、竹の隙間から漏れる光が、地面にゆらゆらと影絵を描きはじめる。
「時間と共に楽しむ灯りがあってもいい」。その言葉どおり、使うほどに飴色へと変わっていく竹を、焚き火のそばで眺める夜は格別です。
最後のひとつは、純チタンの盃です。
キャンプの夜、焚き火を前に酒を酌む。その一杯を、ただの一杯で終わらせないのがこの盃。
陶芸品のような味わいを、チタンで表現する——老舗EVERNEWが2025年に放った、静かな挑戦。ヘラ絞りのヘラ目、深い焼き入れの青、職人の槌目。手仕事ゆえに色合いには個体差があり、同じものは二つとしてありません。
軽いのに、手に持つと重みを感じる。あの感覚は、写真では絶対に伝わりません。
並べてみると、よく分かります。
どれも、買った日が完成形じゃありません。買った日から、あなたと一緒に育っていく。 だから「一生の相棒」なんです。
棚に並んだ瞬間から、それぞれが少しずつ違う表情をしています。手に取れば、その違いが、あなたのものになります。
ネットの写真では、TAFUの重心も、真鍮の色の翳りも、竹の編み目の息遣いも、ぜんぶ伝わりません。
アウトドアベース京都のつくりは、キャンプ場に併設されたショップだからこそのもの。実際に手に取って、持って、光にかざして、確かめてから選べます。「これは俺のだ」と感じた一本が、あなたの一生の相棒になるはずです。
「管理人てっぺいが選ぶ最高の逸品」、管理棟のショップでお待ちしています。焚き火の話でもしながら、ゆっくり見ていってください。
在庫状況・価格は変わる場合があります。詳細は店頭にてお確かめください。
秋冬キャンプの「寒い」を解決|アウトドアベース京都のショップが選ぶ、夜を変える3つのギア
冷え込む秋冬キャンプの「テントが寒い」「手がかじかむ・濡れる」「薪ストーブが重い」というお悩みを、アウトドアベース京都のショップにあるギアで解決。パセコの対流形石油ストーブ JKH-1S、ZIVETALIANのチタン折りたたみ薪ストーブ、テムレスwinter 01/02を、管理人てっぺいが「どう悩みが消えるか」でご紹介します。
2026/10/04
天候回復、最高のキャンプシーズンへ|アウトドアベース京都の秋、紅葉と雲海の季節がやってきます
天候が回復し、アウトドアベース京都は最高のキャンプシーズンに突入。紅葉が近づき、お茶畑の緑と紅葉の赤のコントラストが美しい季節。雲海の発生率も上がってきています。12月・1月のご予約は10月1日より受付開始済み。年越しキャンプは混み合うため、お早めのご予約を。
2026/10/02
ショップにキャンパーのお悩み解消コーナー爆誕|薪割り・着火・ペグ・消し炭の悩みを一発解消
火がつかない」「ペグが曲がった」「炭をどうすれば…」——キャンプのお悩みポイントは、実はみんな同じ。アウトドアベース京都のショップでは、そんなキャンパーのお悩み解消コーナーを設置しました。「割れない・つかない・消えない・刺さらない」、キャンプの4大お悩みをギアで一発解消するセレクトをご紹介します。
2026/09/13
9月からの秋キャンプを楽しみたい方へ|雲海の季節が始まるアウトドアベース京都
夏の暑さが少しやわらいできて、「そろそろ秋キャンプに行きたいな」と感じる方も多いですよね。とはいえ、せっかく行くなら気候だけでなく、景色までしっかり楽しめる場所を選びたい方も多いと思います。アウトドアベース京都は、茶畑の景色はもちろん、秋から春にかけては雲海や朝日の絶景に出会えることもあるキャンプ場です。9月に入って、これからの季節ならではの朝の楽しみが増えてくる時期です。
2026/09/04







