豊岡1泊2日のおすすめ観光モデルコースを紹介

今回ご紹介する「豊岡1泊2日の観光モデルコース」では、1日目に但馬の小京都・出石の城下町を散策し、夜は城崎温泉街で湯めぐりと食べ歩きを満喫。2日目は日本海の絶景が広がる日和山海岸と、人気の水族館「城崎マリンワールド」を巡る、自然と文化が調和したプランです。

歴史・温泉・海のすべてを堪能できるこのコースは、観光初心者にもぴったり。写真映えする街並みや、温泉街の風情ある夜景、地元食材を使ったグルメなど、豊岡の魅力を余すところなく味わえます。日常を離れて心からリフレッシュしたい方におすすめの1泊2日モデルコースです。

豊岡観光1日目のモデルコース

午前：出石城跡と辰鼓楼をめぐる歴史散策

出典：PIXTA

旅の1日目は、「但馬の小京都」と呼ばれる出石エリアの歴史散策からスタート。まずは「出石城跡」へ。かつての城門や登城橋が復元され、往時の面影を感じながら城下町の風情を楽しめます。最上段にある「有子山稲荷神社」へと続く参道には、赤い鳥居が37基連なり、写真映えする絶景スポットとして人気。階段を上るごとに、木々の間からのぞく城下町の景色が広がり、旅の始まりにぴったりの静かな時間を過ごせます。

城跡を散策したあとは、出石のシンボル「辰鼓楼（しんころう）」へ。札幌時計台と同じ年に建てられた日本最古級の時計台で、今も時を告げる音がまちに響き渡ります。石垣の上にそびえる姿はまるで時代を超えて町を見守るようで、出石の情緒を象徴する風景です。歴史と風情を感じる午前の散策で、但馬の小京都・出石の魅力をたっぷり堪能しましょう。

午後：出石家老屋敷と出石永楽館で文化に触れる

出典：PIXTA

午後は、出石の伝統文化を感じられるスポットをめぐりましょう。まず訪れたいのは「出石家老屋敷」。江戸時代に家老の居宅として使われていた建物で、外観から内装まで当時の武家屋敷の趣を今に伝えています。館内では、不意の襲撃に備えた隠し扉や抜け道など、興味深い防御の工夫も見どころのひとつ。静かな畳の間に座ると、まるで時代をさかのぼったかのような気分に浸れます。

続いて「出石永楽館」へ。明治34年（1901年）に開館した近畿最古の芝居小屋で、長年の復元活動により2008年に往時の姿が蘇りました。木造の舞台や桟敷席、提灯が灯る客席など、趣あふれる空間はまさに文化財そのもの。現在も落語や歌舞伎、音楽イベントなどが開催され、観光客や地元の人々で賑わいます。伝統と芸術が息づく午後のひとときに、出石ならではの深い文化を感じてみましょう。

夕方：城崎温泉街を散策し、情緒あふれる湯のまちを堪能

出典：PIXTA

夕方は、柳並木と川が織りなす風情豊かな「城崎温泉街」へ。木造三階建ての旅館が立ち並び、レトロな街並みが温泉情緒を漂わせます。出石からの道中では、豊岡の象徴でもあるコウノトリが円山川の上空を飛ぶ姿に出会えることも。宿にチェックインしたら、浴衣に着替えて温泉街の散策へ出かけましょう。

「さとの湯」「一の湯」「地蔵湯」など、七つの外湯をめぐるのが城崎温泉の醍醐味。湯上がりに冷たい飲み物を片手に川沿いを歩けば、夕暮れに染まる街並みがより一層ロマンチックに感じられます。橋の上から眺める灯りや、旅館の窓からもれる明かりが水面に映る景色は、まるで映画のワンシーンのよう。心も体も癒される穏やかな時間が流れる、贅沢な夕方のひとときです。

夜：湯の里通りで温泉街グルメを食べ歩き

出典：PIXTA

夜は「湯の里通り」で温泉街ならではの食べ歩きを満喫しましょう。昼間とは違い、夜の通りには提灯の明かりが灯り、湯上がりの人々で賑わいます。香ばしい匂いに誘われて歩けば、カニコロッケや温泉まんじゅう、出石そばを使った軽食など、城崎ならではの味が次々に登場。どのお店も気軽に立ち寄れる雰囲気で、少しずつ食べ歩きながらお気に入りの一品を見つけるのも旅の楽しみです。

また、通りには昔ながらの射的や遊技場もあり、食後のひとときにちょっとしたレトロ体験もおすすめ。地元の人や他の観光客との何気ない会話が弾む、温かい雰囲気も魅力のひとつです。満腹と笑顔に包まれながら、温泉街の夜を心ゆくまで味わいましょう。

豊岡観光2日目のモデルコース

午前：日和山海岸で日本海の絶景を満喫

出典：城崎温泉

2日目の朝は、円山川沿いをドライブして「日和山海岸」へ。山陰海岸国立公園に属するこの海岸は、切り立った岩肌と青く広がる日本海のコントラストが見事な絶景スポットです。波の音と潮風に包まれながら、海岸線に続く遊歩道を散策すれば、心が洗われるような爽快感を味わえます。

晴れた日には水平線の向こうまで澄み渡る青空が広がり、朝の光に照らされた海がキラキラと輝く姿は圧巻。写真好きにも人気の場所で、展望台から望む風景は旅の思い出を彩る一枚になるでしょう。時間に余裕があれば、近くの城崎マリンワールドに立ち寄ってイルカショーを楽しむのもおすすめです。自然と海の魅力を一度に感じられる、爽やかな朝のスタートにぴったりのスポットです。

午後：城崎マリンワールドで海の生きものとふれあう

出典：PIXTA

午後は「城崎マリンワールド」で海の世界を満喫しましょう。日本海を望む絶景ロケーションにある水族館では、トドやアザラシ、アシカ、ペンギン、イルカたちによる迫力満点のショーが人気。ダイナミックなジャンプや愛らしい仕草に思わず笑顔がこぼれます。

また、ここでは見て楽しむだけでなく、トドとのふれあい体験やアジ釣りなどのアクティビティも充実。釣った魚はその場で天ぷらにして食べられるため、子どもから大人まで大満足の体験になります。館内の大水槽では、光の中を優雅に泳ぐ魚たちや幻想的なクラゲの展示も見どころ。自然と海が調和するロマンチックな空間で、豊岡の海の恵みを存分に感じられる午後のひとときです。

夕方：温泉寺宝物館で歴史と文化にふれる

出典：温泉寺

旅の締めくくりには、城崎温泉ロープウェイの中間駅・温泉寺駅近くにある「温泉寺宝物館（城崎美術館）」へ立ち寄りましょう。ここでは、温泉寺が所蔵する仏像や経典などの貴重な文化財をはじめ、円山川流域で発掘された古墳時代の遺物などを展示しています。静かな館内には厳かな空気が漂い、温泉地・城崎が歩んできた長い歴史と信仰の深さを感じられるスポットです。

展示をゆっくり鑑賞したあとは、周囲の自然に囲まれた境内を散策するのもおすすめ。木々の間から見える温泉街の眺望や、夕暮れに染まる山々の景色が旅の疲れを癒してくれます。観光の余韻に浸りながら、豊岡の文化と自然の調和を感じる穏やかな夕方のひとときを過ごしましょう。

1泊2日で豊岡観光を満喫しよう！

歴史ある城下町・出石の情緒、名湯・城崎温泉のぬくもり、そして日本海の絶景——豊岡には、心を癒やし豊かにしてくれる魅力が凝縮されています。1泊2日の旅でも、文化・自然・グルメのすべてを楽しめるのがこの街の大きな魅力。歩くたびに新しい発見があり、四季によってまったく違う表情を見せてくれます。

春は桜が咲き誇る出石城跡、夏は輝く日本海、秋は紅葉の温泉街、冬は松葉ガニ料理と、何度訪れても飽きることがありません。日常の喧騒を忘れ、静けさと温もりに包まれる時間を過ごせる豊岡は、まさに“もう一度訪れたい”と感じさせる旅先。次は違う季節に訪れて、新たな豊岡の魅力を見つけてみませんか？